専門とする医療

血液・免疫疾患・神経難病
 あわら病院では、長期の根治療法や支持療法を必要とする難病である血液疾患(血液・腫瘍)、免疫疾患(リウマチ・膠原病)、神経難病の診療を専門とし、それぞれ血液腫瘍内科、リウマチ科、神経内科の担当医が担当して診療にあたっています。
Ⅰ.免疫疾患
対象疾患

 国立病院機構あわら病院では、国の政策医療である免疫疾患に対する医療を診療の柱として掲げ、以下のようなリウマチ疾患を行っています。

関節リウマチおよび関連疾患
  関節リウマチ、若年性特発性関節炎、成人スティル病、リウマチ性多発筋通症、
反応性関節炎、シェーグレン症候群
膠原病
  全身性エリテマトーデス、多発性筋炎/皮膚筋炎、強皮症、
混合性結合組織難病、血管炎症候群
結晶誘発性関節炎
  痛風・偽痛風
その他の全身性疾患
  ベーチェット病、全身性アミロイドーシス、クリオグロブリン血症、サルコイドーシス
特色

 当院では関節リウマチなどによる滑膜炎の程度を調べるための関節超音波検査・骨関節MRI検査を即日対応で実施しています。レイノー症状の程度を調べるためのサーモグラフィーは設定条件を厳格にして再現性の高い方法で実施しています。また、感染症の迅速検査キットの充実や感染症の存在診断の臨床研究を通して、発熱時の診断に素早く対応する体制をとっています。

 

 生物学的製剤や免疫抑制剤を含めた薬物治療の経験が豊富なリウマチ科が主体となり、循環器内科、皮膚科、整形外科協力して診療にあたっています。さらに各関節の機能障害に対しきめ細やかな対応を行っているリハビリテーション科、薬剤師による服薬指導、管理栄養士による生活食事指導など、いろんな職種の人と力を合わせてより安全で確実なリウマチ診療を実施しています。

 

 原因のわからない発熱(不明熱)の診断にも力を入れています。不明熱の原因としては感染症、自己免疫、自己炎症(腫瘍性、非腫瘍性)をあげることができますが、フローサイトメーター、偏光顕微鏡、CT撮影装置、MRI撮影装置など機器の充実と、豊富な経験、小規模病院の機動力を生かして、網羅的検査が速やかに実施できます。

 

 現在、国立病院機構が主体となった多施設共同臨床研究ネットワーク(iR-net/Ninja)の一員として、高度専門的診療の展開、臨床研究の推進、教育研修の充実、情報発信などを行い、リウマチ性疾患で苦しむより多くの患者さんをサポートできるよう努めております。

Ⅱ.血液疾患
対象疾患

 長期間の治療を必要とする血液疾患や腫瘍疾患は、急性期病院の効率性になかなかなじむものではありません。かといって在宅医療・プライマリ医療にとっては希少疾患でかつ専門的になりますので診療経験の継続性が保てず、これもまたなじむこのではありません。このようななか、わたしたちは「早期から患者さまの生活の場に最も近いところで専門医療を行う」をコンセプトとして、次のような疾患の診療を行っています。

血液腫瘍疾患
  悪性リンパ腫・多発性骨髄腫・慢性白血病・骨髄異形成症候群・骨髄増殖性疾患
貧血
  再生不良性貧血・自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血
出血性疾患
  特発性血小板減少性紫斑病、血友病
その他の腫瘍疾患(化学療法をともなうもの)
特色

 治療の基本は現時点での標準的治療を可能な限り安全に実践することです。病棟、外来のスタッフは有害事象の出現をモニターし、データベース化することにより、常によりよい化学療法の実施を目指しています。病棟には無菌室を2床備えており自己末梢血幹細胞移植などの造血幹細胞移植医療も積極的に行っております。

 

 当院では多発性骨髄腫の微量M蛋白検出検査方法の一つ、免疫固定法という検査を施設内で行っております。即日結果を確認できますので診断や治療効果測定が速やかです。

 

 インフォームドコンセントを実施し、疾患の病態・治療について詳しい説明を行います。週1回の化学療法・緩和カンファレンスでは、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床心理士、退院支援看護師が集まり、病気に対する医学的アプローチだけではなく、患者さまの「活動と参加」に関する社会的アプローチを含めた討議が行われ、患者さまの生活の場に最も近いところでメンタルケアを含んだ総合的診療の実践に励んでいます。

Ⅲ.神経難病
対象疾患

 神経は、古来の五臓六腑ではカウントされず、内科が扱う疾患群としてまだまだ市民権はありませんが、意識の中枢という役割以外に五臓六腑の働きを調整するという重要な働きを持っています。従いまして、神経内科は次のような疾患を扱っております。

意識障害(間欠的なものも含む)と、意識と身体運動の乖離(てんかん症候群、心身症など)の原因精査・加療
四肢・体幹が不自由になる症候群の精査加療
自律神経障害(食事をすると血圧が下がって失神するなど病的なレベル)が目立つ疾患群の精査加療
神経の機能が悪くて体が動かないのか、筋肉が悪くて動かないかの鑑別
特色

 神経に関わる症状がきちんと治ってい再発がないとそれが一番いいのですが、残念なことに、そうでない疾患も数多くあります。また、採血結果など一般健診で疾患でもありませんので、身体症状、意識状態を見ながら、種々の現代医学の利器を駆使して診断していき、治る疾患は確実に治療していく、治せなかった疾患も慎重に経過を見ていくことで何らかの手がかりがないか、絶えず気をつけながら経過を追っていくこともあります。

 

 当院では、福井大学医学部附属病院神経内科、福井県立病院神経内科、福井赤十字病院神経内科、片山津温泉丘の上病院、あるいは往診などで在宅療養を支援していただいています診療所の諸先生方の協力のもと、患者さまの現状評価、リハビリ設計、生活に向けた支援に必要な情報提供を行うととともに、希少疾患に対する新しい医学情報の集積を心がけております。

 

 当院の特色ある取り組みとして、コミュニケーションツールの検討、心理療法、看護・リハビリスタッフによるQOLカンファレンス、在宅診療を精力的にされておられる桐場内科医長の協力、整形外科・精神科・内科の協力が得やすい立地にあることが挙げられます。また、当院内科・整形外科と協力の上、ロコモーティブ症候群対策にも力を入れております。人生に深刻な影響を与える疾患が多いですので、社会的な要請も多く、実際にレスパイト入院など病院に関連する社会支援の体制も徐々に整備されてきております。また、先人の地道な研究の成果で希少疾患に対する薬剤の発見も地道になされています。治らないと自棄になるには人生は長すぎて辛いです。自棄になる前に一度当院に心を開いてくだされば、何か良いことがある、そういう診療を目指しております。

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